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追試にあたっての修正ポイント


TOSS兵庫・TOSS亭舎場・法則化神戸亭/水田 孝一

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聞く者をぐいぐいと引き込んでいく、林竹二先生のすばらしい「語り」による原実践。
しかし、そのまま追試すれば、子供たちが騒ぎ出しかねない。
4つの観点にしたがって原実践を見ていくと、修正すべき点が見えてくる。



 

以下に、修正理由とその修正する点をあげる。

原実践の内容(『学校に教育をとりもどすために』の掲載ページ) 修正理由と修正点
人間と馬の骨格写真を提示しながら、人間の特徴である二足歩行について、林氏が語る。(p263〜p264) 授業の導入部分だが、二足歩行については、骨格写真の提示がなくとも子供たちから意見として出されると考えられる。授業の内容を「カマラとアマラ」のエピソードで一本化したいので、省略することにする。まず「人間は○○ができる動物である。」という形でノートに書かせる。板書させて、検討するなかで、二足歩行などの人間の特徴を押さえる。
「蛙の子は蛙」だが、「人間の子は人間」かと問う。
一人の生徒に答えさせた後、すぐに、林氏が「人間はそうではないんですね。」と結論付けて、カマラとアマラの話を出し、考えを語る。(p265〜269)
林氏は、先に結論を出しておいて、それを資料をもとに証明していく、というスタイルを取られているが、これではどうしても講演調になってしまう。子供たちに討論をさせるために、情報の蓄積として、「カマラとアマラの話」を先に出し、「人間といえるか」と問う。授業者は結論を言わず、子供たちに討論させる。授業の最後に、「蛙の子は蛙」と「人間の子は人間」の比較について、授業者の考えを語る。(正解はどちらかという結論は出さず、子供たちにさらに考える余地を残す。)
「生具」と「道具」の説明と、人間の発達について語る。(p273〜p274) この部分は、「カマラとアマラ」のエピソードからは脱線するので、省略する。
アマラが死んだあと、カマラは20日間、ものを食べなかった。(p275) 原典『狼に育てられた子〜野生児の記録』シング著(福村出版)の年譜を検討したら、ものを食べなかったのは20日間ではなく、2日間になるはずである。この点については、林氏の勘違いだと思われるので、本実践では2日間に訂正した。
カマラの逆の例として、人間に育てられたライオンの「野生のエルザ」の話をする。(p277) この部分は、「カマラとアマラ」から脱線するので、省略する。
「遺伝」と「社会的遺産の相続=文明の発達」の違いについて語る。(p278〜p280) この部分は、小学生にとっては難易度が高いので、省略する。

 


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