(C)Talk Line/小学校/国語/詩「アサガオ」/4年/一字読解
4年国語(光村)2学期授業始めの詩教材である。一字読解(B)と暗唱で、テンポよく楽しく進めたいと考えた。
授業の下準備として、100の発問づくりに挑戦した。
100の発問づくりに取り組むなかで気づいた、この詩の特徴である。
また、すべての言葉調べを行なった。
印象に残ったのは、「におい」には「おもむき・気韻」という意味がある、ということだ。そちらの方が味わい深い。
ただし、「電子辞書を用いるのではなく、やはりページをめくるべきだ」と、松本俊樹氏より教えていただいた。
詩「アサガオ」の特徴(水田の考察)
・ 「アサガオ」を除いて、すべてひらがな表記を用いた、平易な文章で書かれており、やわらかさ、やさしさ、あたたかさ、親しみやすさを感じさせる。
・ 3連とも5行にまとめられており、見た目にも整然としていて美しい。
・ どの連も「前3行、」+「後2行。」の構成で、リズム感が感じられる。
・ 「ふうわり」「ほやほや」「ぷんぷん」のオノマトペが、咲きたての朝顔の瑞々しい様子をうまく表現している。
・ 「りょうてのひら」→「ちきゅう」→「うちゅう」というスケールの広がりを持たせた暗喩が、生命の不思議さ、おもしろさ、すばらしさをかもし出している。
・ 3連の「きょうの はじまり」が、明るくすてきな一日の始まりを予感させ、清清しい読後感を生んでいる。
授業の計画(1時間)
1.音読
指示1 題名の下に、○を10個書きなさい。1回読んだら、赤で塗ります。
・ いろいろなバリエーションで音読させる。
追い読み→連れ読み→一斉読み→交代読み→一人読み
・ どの連も、前3行の後ろに句点「、」後2行の後ろに読点「。」がくることを押さえる。
・ ひらがな文と、漢字仮名交じり文を比較させる。→やわらかい、優しい感じで読む。
・ わざとアサガオだけがカタカナなのはなぜでしょうか?→強調して目立たせる。
2.一字読解
指示2 一字読解をします。ノートに1行空きで、@からIの番号を書きなさい。
@ 題名は何ですか。(アサガオ →ひらがな、漢字は×。)
A 作者は誰ですか。(まど・みちお →きちんと「・」を打っているか確認する。)
B 詩では、まとまりのことを「連」といいます。これは何連の詩ですか。(3連)
C アサガオは、話者の遠くにあるのですか、近くにあるのですか。(近く)
D 近くだということが分かる言葉があります。第1連から探して書きなさい。(この)
E では第2連。アサガオは、本当に地球の外からやってきたのですか。そうだと思う人は○、ちがうと思う人は×を書きなさい。(× →暗喩について簡単に解説する。)
F では「たったいま この ちきゅうに ついたばかり」というのは、本当は何が起こったのですか。(アサガオの花が咲いた。)
G 「うちゅうの におい」は、本当は何のにおいなのですか。(アサガオの花のにおい)
H この詩には、大きさを想像させる言葉が入っています。1連は「りょうてのひら」、2連は「ちきゅう」、では3連は何でしょう。(うちゅう→だんだん大きく広がっていることを押さえる。)
I 「きょうの はじまり」とありますが、話者は、今日はどんな一日になりそうだと感じているでしょうか。考えて「○○な一日」と書きなさい。
J おまけ問題です。「ほやほや」「ぷんぷん」のように様子を表す言葉を、オノマトペといいます。(実演しながら)ぎゅっ、バシッ、などもオノマトペです。同じように「同じ音を重ねるオノマトペ」を、できるだけたくさん書きなさい。
3.暗唱
・ 二人組で、ノート暗唱直写スキル風に進める。
(岡山第5回授業作りセミナーでの、木村重夫先生からの学び。)
指示3 今から、この詩を暗唱していきます。
@ 初めに、ノートを横にして、題名の「オ」の下に合わせてごらんなさい。
A 下の方が見えなくなりました。これで読めるでしょうか。隣の人に聞いてもらいます。
B 合格した人は、「ガ」の下、「サ」の下、「ア」の下…と進んでいきます。
C そして最後に、全部隠して挑戦です。
指示4 暗唱テストをします。テストを受けたい人は起立。そこまで。前に出てきなさい。
・ 暗唱テストを行う。少しでも失敗したらアウト。
指示5 合格した人に拍手。合格しなかった人、受けなかった人は、明日またやりますから、家で練習してきなさい。