(C)Talk Line/小学校/国語/詩「アサガオ」/4年/一字読解
まだまだ甘かった。TOSS西風オープン例会の模擬授業で、谷和樹氏の介入指導を受けて、目からうろこが落ちた。
谷和樹氏にご指導いただいた部分を修正して、9月、実際にクラスで授業を行なった。
(第1時)
1.音読
指示1 題名の下に、○を10個書きなさい。1回読んだら、赤で塗ります。
・ いろいろなバリエーションで音読させる。
追い読み→連れ読み→一斉読み→交代読み→一人読み
・ どの連も、前3行の後ろに句点「、」後2行の後ろに読点「。」がくることを、追い読みの教師の切り方で感じさせる。
2.一字読解B型(椿原正和氏の定義による)
指示2 一字読解をします。ノートに1行空きで、@からIの番号を書きなさい。
@ 題名は何ですか。(アサガオ →カタカナで書きます。)
A 作者は誰ですか。最初の一文字を書きなさい「ま」→○
次の一文字を書きなさい。「ど」→○
次の一文字を書きなさい。「み」→×(正解は「・」である。)以下、「お」まで進む。
B挿絵をかいたのは誰ですか。最初の一文字を書きなさい。(保手浜 孝 → 同様に「保」→○ のように進める。)
AとBが、谷和樹氏に指導していただいた部分である。
水田の原案では「作者は誰ですか」と問い、「・がなければ×」としていた。
しかしそれでは、早くも2問目で間違える子が続出する。
谷氏から、「一字読解B型では、○をたくさんつけて、子どもの意欲を高めることが大切だ」と学んだ。
また、B保手浜 孝についても同様に進め、「一ます空き」についてもきちんと○をつけることを教えていただいた。
「一字にこだわる姿勢」を、子どもに伝えるのである。
私のクラスで追試したところ、子どもたちは盛り上がった。
「・」をきちんとつけた子どもの、うれしそうなこと。
間違えた子も、○が5つに×が1つなので、精神的ダメージは少ない様子だった。
「保手浜 孝」の一ます空きでは、多くの子が「これもひっかけや!」「もうだまされへんで!」などと楽しみながら、注意深く取り組んでいた。
C詩では、まとまりのことを「連」といいます。これは何連の詩ですか。
(三連→縦書きのときは、漢数字で書きます。)
Dアサガオは、大きな花ですか、小さな花ですか。(小さな花)
Eアサガオは、遠くにあるのですか、近くにあるのですか。(近く)
F近くだということが分かる証拠の言葉が第一連にあります。ひらがな2文字です。探して書きなさい。(この)
Gアサガオは、地球の外からやってきたのですか。そうだと思う人は○、ちがうと思う人は×を書きなさい。(× →暗喩について簡単に解説する。)
H「ほやほや」は、同じ言葉を2回重ねて「様子を表す言葉」です。この詩の中に、もう一つあります。探して書きなさい。(ぷんぷん)
Iこの詩は、朝・昼・夜のうち、いつのことを書いているのですか? (朝)
1問ごとに答え合わせを行い、赤鉛筆で○をつけさせる。とにかくテンポよく進めることを心がけた。
3.暗唱
・二人組で、「暗唱直写スキル」風に進める。
(岡山第5回授業作りセミナーでの、木村重夫先生からの学び。)
指示3 今から、この詩を暗唱します。
@
ノートを横にして、題名の「オ」の下に合わせてごらんなさい。
A
下の方が見えなくなりました。これで読めるでしょうか。隣の人に聞いてもらいます。
B
合格した人は、「ガ」の下、「サ」の下、「ア」の下…と進んでいきます。
C
そして最後に、全部隠して挑戦です。
指示4 暗唱テストをします。今日は1連までいけたら合格です。
できる人はもちろん、2連3連と続けていいのですよ。
ではテストを受けたい人は起立。そこまで。前に出てきなさい。
・暗唱テストを行った。少しでも失敗したらアウト。厳しいからこそ、子どもは燃えるのだ。
クラスの約半数がチャレンジしたが、最後まで言えた子は2人だけだった。
しかし、笑いのあふれる暗唱テストで、間違えた子どもたちは、悔しがりながらも楽しそうであった。
指示5 合格した人に拍手。合格しなかった人、受けなかった人は、明日またやりますから、家で練習してきなさい。
・休み時間になってからも自分たちで言い合いをしている子どもや、「先生もう1回聞いて!」とやって来る子どもがいた。
向山型暗唱指導は、子どもたちをやる気にさせるシステムである。