ついに最終回です。本当に1年間、楽しかったです。
感想、なかなかまとめにくいのですが、とりあえず見た直後の感想。おいおい、作品全体を見た感想も書きたいです。
今回1話で、ひとつの物語のようでしたね。近藤勇という人の斬首をめぐる、人々の物語のような。
沖田、滅茶苦茶悲惨でした…。彼が一番衝撃的だったのではないでしょうか。これって、「この沖田だけは殺さないで」という視聴者に対する、一種のアンチテーゼなのかも。
普通は「黒猫が斬れない」とかやるけど、その刀自体をも奪われてしまい、滝のように血を吐いて、殺人現場のような場所で多分衰弱して死んでいく。もはやお孝さんもいないし、平五郎さんもなぜかいない。なにもかも失って、ひからびて死んでいくのです。
同じく悲惨だったのは捨助。最後に新撰組の羽織で珍妙な姿で暴れ、斬られてしまう彼は、いったい何だったのでしょう。
私は彼は次の時代にも生き残るキャラで、一種の狂言回しで、明治に新撰組を語る人なのかとも思ってたのですが、究極近藤が好きで好きでたまらなくて、自分の行き場に迷い続けた人だったのですね。しかも片思いだし。彼は何だったんだろう。「彼は、現代の私達=近藤と新撰組という幻想にミーハーで憧れ続けて隊服を作ったりして・なりきって悦に入ってる=の姿なのだ」と言えば形がつくのでしょうか。
土方は…。いや、実は一番いいシーン、為二郎さんと語って泣くシーン、まわりで隼人が(笑)うるさくてわからなかったです。
でも、足の怪我大丈夫?親指ふっとんで歩いてるから化膿して死にかけるのでは。
斉藤。「そうかー、そういうことで会津に残るのか」でした。あくまで近藤の意志をついで、近藤の代わりに会津公につかえるということなのですね。
ハラダ。ハラダだよ。以前山南さんがハラダに「あなたの明るさが、きっとみんなを救うときが来る」と言ってたの覚えてますか。これだったのかも。
薩長に侮辱されて処刑されていく近藤に、江戸の人々が喝采を送る。そしてハラダがいつもの明るさで、エールを送る。
近藤が、はじめて笑顔になる。
ハラダはやはりこのドラマの「明」なのですね。逆境でも不屈。徹底的に前向き。だから、絶対不幸なんて来ない。その明るさが、最後の最後で近藤に仲間の明日を信じさせてやれる。見ている視聴者にも、信じさせてくれる。
ハラダ、よかったよー。
それで、近藤。いや、香取近藤、がんばりました。いい顔でした。最後の最後に、名をよぶのが「歳」なのね。くーっ。
みおが「どうして歳って言うの」と聞くんですが、それはオ・ト・ナ・の・秘・密。つうか、別にわしらが喜ぶ話ではないので、土方との親友としての絆と、一緒に楽しかった新撰組に対する思いなのでしょうが、説明するほど野暮じゃないっす。
にしても、本当に異色の最終回だったのではないでしょうか。とくに沖田や捨助。大河を見ているお年寄り層は、「こんな中途半端ではわからん」とお怒りかも。でも、ものすごくリアルな「死」の回だったと思うのです。
ひからびて絶望のまま死んでいく、アイドル沖田総司。無意味に空回りしたまま、片思いで死んでいく捨助。そして首が落ちる穴まで再現し、斬られる直前のアップ、まるでこちらが穴から見ているようなアップで終わる近藤。
ものすごく後味悪いはずです。でも、ハラダの生きる明るさと土方の闘争が緩和してくれる。
とりあえず、見て感想でした。またおいおい、まとめを書きたいと思います。いや、みなさん、ご苦労様でした!拍手。 |