ワイルド・スワン
ユン・チアン著 講談社文庫○
中国で親子三代にわたって、文化大革命の時期を生き抜いてきたエピソードをつづった超大作。
正直、この本を読むまで文化大革命という言葉は知っていたが、それが何なのかは知らなかった。
それは、毛沢東が作り上げた狂気の時代だった。
(詳しくはググッてください)
その狂気に中にあっても著者の父親をはじめ、人間としてあたりまえのことを貫こうとする人々の心には神々しささえ感じる。
訳者あとがきに「残虐だけれども崇高であり、悲しいけれども希望に満ちている」と書いてあったが、そのとおりだと思う。
また、毛沢東が死んだのが1976年だから、狂気の時代はつい最近まで続いたのである。
それにしても、中国にはなんと「自分さえよければ」という考えの人が多いのか。だから「メラミン混入事件」なんかが起こるんだろうけど。
もちろん、日本人にもいるし、かく言う私も、そんな考えは毛頭ないと言えば嘘になる。
また、中国人にも自分を犠牲にしてでも人を助けるような人は大勢いる。
それだけにこの本を読んで、ますます中国がわからなくなった気がする。
中国を「恐ろしい国」と思う自分と、そうは思いたくない自分がいて…。
毛沢東が中国の発展を10年は遅らせたと思う。
中国で親子三代にわたって、文化大革命の時期を生き抜いてきたエピソードをつづった超大作。
正直、この本を読むまで文化大革命という言葉は知っていたが、それが何なのかは知らなかった。
それは、毛沢東が作り上げた狂気の時代だった。
(詳しくはググッてください)
その狂気に中にあっても著者の父親をはじめ、人間としてあたりまえのことを貫こうとする人々の心には神々しささえ感じる。
訳者あとがきに「残虐だけれども崇高であり、悲しいけれども希望に満ちている」と書いてあったが、そのとおりだと思う。
また、毛沢東が死んだのが1976年だから、狂気の時代はつい最近まで続いたのである。
それにしても、中国にはなんと「自分さえよければ」という考えの人が多いのか。だから「メラミン混入事件」なんかが起こるんだろうけど。
もちろん、日本人にもいるし、かく言う私も、そんな考えは毛頭ないと言えば嘘になる。
また、中国人にも自分を犠牲にしてでも人を助けるような人は大勢いる。
それだけにこの本を読んで、ますます中国がわからなくなった気がする。
中国を「恐ろしい国」と思う自分と、そうは思いたくない自分がいて…。
毛沢東が中国の発展を10年は遅らせたと思う。