現代語訳 論語と算盤
渋沢栄一著 ちくま新書◎
100年以上も前、大蔵官僚として経済基盤の整備に尽力し、30代前半で実業界に転身後も東京電力、王子製紙、サッポロビールなど約470社の設立に関わった「日本資本主義の父」渋沢栄一の本。
タイトルの「論語と算盤」は、人としてのあるべき生き方と説いた論語と、利潤の確保を必要とする商売は相反するものではなく、どちらも大事であり、どちらも満たしてこそ国家は健全な成長ができるということである。
渋沢栄一は自分の利益は考えず、国全体の富を考えて行動してきた点がすばらしい。
ひとつのエピソードとして、三菱財閥創始者の岩崎弥太郎から「一緒に手を組んで日本経済を牛耳ろうや」と持ちかけられたとき、「富を独占する気はない」と突っぱねたそうな。
また、渋沢栄一が15歳のときにインチキ祈祷師を撃退したエピソードは非常に痛快だ。
この本は、中国の方々、ロバート・キ○○キに是非読んでいただきたいと思った。
以下、自分メモ
・世の中のことは自分次第な面が多く、「ああしたい」「こうしたい」と本気でがんばればだいたいはその通りになるものである。
・名声とは、常に困難でいきづまった日々の苦闘のなかから生まれてくる。失敗とは、得意になっている時期にその原因が生まれる。
・どんなに些細な仕事でも、それは大きな仕事の一部分である。
・「智、情、意」の3つがバランスよく成長したものが完全なる常識である。
(強い意志のうえに、聡明な知恵を持ち、これを情愛で調整する)
・人の行為の良し悪しは「志」と「振る舞い」によって判断される。
勉強しない国民に支えられる国家は繁栄も発達もできない。
・道理をともなった富や地位でないなら貧賤でいる方がましだ。しかし、正しい道理を踏んで手にした富や地位ならば問題はない。
・金づかいの荒い人間にならないように努力するのと同時に、守銭奴にもならないよう注意しなければならない。
・成功や失敗の良し悪しを議論するよりも、まず誠実に努力すること。そうすれば公平無私なお天道様は、必ずその人に幸福を授け、運命を開いていくよう仕向けてくれる。
・成功や失敗といった価値観から抜け出して、超然と自立し、正しい行為の道筋にそって行動し続けるなら、成功や失敗などとレベルの違う、価値ある生涯を送ることができる。
100年以上も前、大蔵官僚として経済基盤の整備に尽力し、30代前半で実業界に転身後も東京電力、王子製紙、サッポロビールなど約470社の設立に関わった「日本資本主義の父」渋沢栄一の本。
タイトルの「論語と算盤」は、人としてのあるべき生き方と説いた論語と、利潤の確保を必要とする商売は相反するものではなく、どちらも大事であり、どちらも満たしてこそ国家は健全な成長ができるということである。
渋沢栄一は自分の利益は考えず、国全体の富を考えて行動してきた点がすばらしい。
ひとつのエピソードとして、三菱財閥創始者の岩崎弥太郎から「一緒に手を組んで日本経済を牛耳ろうや」と持ちかけられたとき、「富を独占する気はない」と突っぱねたそうな。
また、渋沢栄一が15歳のときにインチキ祈祷師を撃退したエピソードは非常に痛快だ。
この本は、中国の方々、ロバート・キ○○キに是非読んでいただきたいと思った。
以下、自分メモ
・世の中のことは自分次第な面が多く、「ああしたい」「こうしたい」と本気でがんばればだいたいはその通りになるものである。
・名声とは、常に困難でいきづまった日々の苦闘のなかから生まれてくる。失敗とは、得意になっている時期にその原因が生まれる。
・どんなに些細な仕事でも、それは大きな仕事の一部分である。
・「智、情、意」の3つがバランスよく成長したものが完全なる常識である。
(強い意志のうえに、聡明な知恵を持ち、これを情愛で調整する)
・人の行為の良し悪しは「志」と「振る舞い」によって判断される。
勉強しない国民に支えられる国家は繁栄も発達もできない。
・道理をともなった富や地位でないなら貧賤でいる方がましだ。しかし、正しい道理を踏んで手にした富や地位ならば問題はない。
・金づかいの荒い人間にならないように努力するのと同時に、守銭奴にもならないよう注意しなければならない。
・成功や失敗の良し悪しを議論するよりも、まず誠実に努力すること。そうすれば公平無私なお天道様は、必ずその人に幸福を授け、運命を開いていくよう仕向けてくれる。
・成功や失敗といった価値観から抜け出して、超然と自立し、正しい行為の道筋にそって行動し続けるなら、成功や失敗などとレベルの違う、価値ある生涯を送ることができる。