経営コンサルタントの本棚

若輩者の経営コンサルタントが故に、書籍を読み漁って経営を勉強していくうち、自宅のリアル本棚はもちろん、押入れも本で溢れかえってきました。
ビジネス書、自己啓発に関する本が多めですが、時には経営には関係のない本も交え、いろいろな本を紹介していきたいと思いますが、基本的に自分用の備忘録です。
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また、評価は4段階になっています。◎:超おすすめ!、○:おすすめ、△:読んで損はない、×:おすすめできない

現在の蔵書数:421

経営パワーの危機―会社再建の企業変革ドラマ

三枝匡著    日経ビジネス人文庫◎

三枝匡さんの三部作のうち、自分にとっては最後の1冊(出版順だと2番目)
この本のテーマは「本物の経営者」をどう育成するか。
要するに、いかに「経営」を経験させるかということになるのだが。
面白かったけど、「戦略プロフェッショナル」の方がわかりやすくて断然よかったなあ。
しかし、業績の悪い会社を「経営的に」立て直すツボは非常に勉強になった。

1.元の社長をどんなポジションに据えるか
2.短期的対策と、長期的戦略の方向を一致させる
3.現金燃焼率(バーンレート)の概念
4.経営者的人材の育成は損益責任から始まる
5.原価を正しくつかむことが業績管理の第1ボタン
5.社内のチグハグは部門のつなぎめで顕在化する
6.仕事の欠陥を事業や組織の全体像の中で指摘すると説得力を持つ
7.目先の短期的再建のために会社の強みを捨てると、後の成長が望めない
8.ベンチャー的組織が過度の管理システムを持つと小さな組織の利点の「スピード」「柔軟性」を殺しかねない
9.短期長期が1つのストーリーがつながっており、個々がその中での位置づけを理解していると社内のエネルギーが束になる。
10.早期に小さくても成功体験をつくることが社員に自信をつけさせるために必要
11.兼務させることが好きな会社は辻褄合わせをしているだけのことが多い
12.戦略上、絞ることは何かを捨てることを意味する

また、事業再建を「縮小均衡による荒廃を乗り越えて次の光明を探す葛藤ゲーム」と著者が表現しているのが、実際に事業再建に携わっている者からすると非常に本質をついていると思った。

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主に中小企業をクライアントに経営戦略構築、経営再建、営業力強化、人事制度構築、幹部育成、ビジネスマナー、IT戦略立案&推進など幅広く企業のお手伝いをする経営コンサルタント。

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